事業、そしてプロジェクトの成否を左右する物流戦略。「ロジスティクス」は物資の供給、輸送を最優先課題に押し上げる革命的なキーワードとして登場しました。それは、物流会社にとっても大きな変革をもたらす言葉でもありました。ロジスティクスという概念に基づくオーダーの多様化、物資の個別発注化はよりきめ細やかなサービスの提供が基本であり、物を運ぶだけではなく、システムの構築力、提案力の強化を求めるものでした。ロジスティクスの時代に対応するために、そして、常に高次元での物流サービスを提供するために、インターナショナルエクスプレスは3つのキーワードを差別化の原点として、サービスの信頼性向上を目指しています。
信頼のキーワード1 Skill
インターナショナルエクスプレスの特長を形づくるために、一人ひとりのスタッフが意識するものは個々のスキルの向上です。そのために競合他社の多くが、特定業種の営業に専従するところ、インターナショナルエクスプレスでは、いちスタッフが業種を問わず様々な業態のお客様に対して、提案、営業のフォローを行っています。この経験がスキル、ノウハウの蓄積となり、多様なニーズに対応する提案力、物流システムの構築に繋がっていくのです。業態ごとに物流の常識は異なることもあります。例えば普段とは違う迅速な輸送手段の構築が必要な場合でも、マルチプレーヤーであれば、他業種の物流実績で得たノウハウで、ご期待にお応えすることも可能です。個々のスキルの向上が顧客メリットに繋がるものと、インターナショナルエクスプレスは信念を持って人材を育成しています。
信頼のキーワード2 Speed
インターナショナルエクスプレスは、何よりもスピードを求められる、報道マテリアルの取扱からスタートしました。創業時、報道用テープを手持ちで運んだことも、その沿革に記されています。以来60有余年、多くの報道関係企業から、報道マテリアル取り扱いのパイオニアとしてスピード、そして確実性という意味において高い信頼を寄せていただいています。この特殊なノウハウは、報道マテリアルだけではなく、一般の物流に対しても応用が可能なものであり、様々な輸送方法により、お客様のスピード(確実性)に対するニーズにご対応するものです。緊急を要する物資、物品の輸送には物量を問わず自信があります。ぜひ、ご相談ください。
信頼のキーワード3 Flexibility
現在の物流事情はロジスティクスの浸透により、ひと口に物流会社と言っても様々な業務領域が交差し、様々な専門性が要求される時代でもあります。受発注システムと連動したロジスティクス戦略の確立や、税関審査事務等のアウトソーシング業務、そして国内外での倉庫確保、保管業務など、物流に対するニーズは多様化を極め、発注時に迷われることも多いと思います。私たちインターナショナルエクスプレスは規模は小さいながらも「総合物流企業」として、航空事業・海運事業・倉庫保管事業・国内運送事業・流通加工事業をベースに、大規模なロジスティクス・システムの構築から、各種輸送事務のアウトソーシングや小口輸送まで、柔軟性をもってご対応します。更に大手輸送業者にはない、小回りの効く、きめ細やかなサービスで、必ずお客様のご要望にお応えします。
IECのサービスの特長
テレビ局の国際生中継を支えるIECのノウハウ。
IECの原点は様々なサービスに波及する。
普段何気なく見ているテレビ番組の国際生中継。例えばスポーツ番組などであれば、リアルタイムに結果がわかるので、見ている私たちは興奮して深夜でもテレビにかぶりつくことになる。実はこれら国際的なスポーツ大会など、テレビ中継が行われる大きなイベントにはのIECのノウハウが欠かせないという。
「私どもIECは、60有余年前に報道マテリアルの輸送からはじまった会社です。当時はニュース映像のテープなどを海外から輸送していましたが、そこから報道機関やマスコミ各社の信頼を得て、60有余年たった現在でも、顧客に多くのTV局を抱えています。特に国際的なイベントなど、海外から中継が必要な場合は、日本から大量の機材の輸送オーダーを頂戴する場合が多いですね。」
エジプトで行われたスポーツの国際大会を担当した報道グループの担当者は、この大会の中継の準備に半年間の期間を掛けていることを明かす。
精密機器がほとんどであるだけに、引取りにも報道グループの担当者自身が立会い、梱包までも確認するという。そして今回のエジプトではかなわなかったが、多くの場合は現地入りし、搬入状況までを確認することも少なくないという。
「とにかく公共の電波として失敗は許されないわけですからね。中継されるTV局のお客様を含めて慎重ですよ。半年前には一度、ルータやエンコーダなど各種機材を一度輸送して、現地でテストを行います。現地入りも当然、そのようなご要望があれば、お伺いします。お客様にもIECに頼んだから安心、小回りの利く会社だから安心とご発注いただいていますからね。単純な輸送業務ではなく、ポーターのような気持ちで対応させていただいています。」
今回のエジプトへは現地入りしなかった分、緻密な作業が待っていたとも語る。エジプトの関税は特殊であり、物品の移送方法や交渉により、免税率が違うため、免税に大きな労力を費やしたそうだ。多くの物流会社は物品の移送だけで終わる。報道グループの担当者の仕事が大きく異なるのは、多くの機材を更に日本に返送し、また、一部の機材は日本に戻さず、現地から他の国のイベント用に転送する作業があることだ。
「やはりモノがモノだけに特殊でしょうね。高額な機材ですから、お客様も予備をお持ちではないので、イベントが終わったら、この機材はアフリカ、この機材はヨーロッパということもあります。これはIECのノウハウでしょうね。当社の国際ネットワークだけではなく、支店のない国々は信頼のおける代理店がありますので、代理店を含めたノウハウで対応させていただいています。」
報道機関のお客様に信頼されたことはインターナショナルエクスプレス当社の財産であり、この迅速・確実な輸送業務に対応したノウハウが人材を育て、一般の物流にも差別化をもったサービスを実現する礎になっている。お客様からは"生鮮のインター"とも呼ばれ、報道貨物で培った緊急性の高い貨物の取り扱いを迅速に対応する精神は、鮮度が大切な魚や野菜、肉などの生鮮貨物の輸送に活かされている。これは、ただ迅速に運べるという意味だけではなく、生鮮貨物特有の輸送物品ごとの特性を理解し、物品ごとに要求が異なるデリケートな取り扱いを実践しているからこそ、得ることができたキャッチフレーズとスタッフは自負している。
精密機器、生鮮貨物以外の分野でも、一般には輸送緊急度が低いと認識を持たれていた繊維製品や一般雑貨に対しても、古くから緊急貨物と同様の取り扱いを実践。航空部門において今では当たり前となった24時間365日対応をしてきたことで、一般貨物にもスピードが要求される現在において、航空貨物、海運貨物問わず業務のスピード化が大きなアドバンテージになっていることはいうまでもない。
「お客様からせっぱ詰まった状況で仕事をお願いされた場合でも、今までの培ってきた緊急貨物の取り扱いのノウハウを生かして可能な限り対応します。IECならではの方法もありますから。また、うちの会社は迅速というだけではなく、各種企業の求められるロジスティクス課題に対応したサービスにも自信を持っています。」
保管、在庫管理、検品、顧客サービス等を含めた一括したサービスの提供も、迅速を求める顧客の多様なニーズから、他社にない独自提案を可能としているという。荷主企業は数年前から物流に対する関心が高まり物流コスト削減による第三の利益として注目され物流コスト削減が叫ばれて久しい。荷主は自身で輸入する直貿貨物を中心に自社で行っていた物流を他社に外部委託3PLにより物流コスト削減を図り利益をあげてきた。当社が現在手がける案件でも、国内で生産された繊維・生地を海外に輸送、現地工場で2次加工・製品化された商品を、国内の指定先倉庫に輸送というような生産管理から、納品までの工程を一括でフォローする業務や、中国で生産された玩具を香港の倉庫で管理し、販売状況に合わせて国内輸送を実施する総合物流サービスなど、企画管理能力が問われる案件が増えているという。
「今の時代、求められているのは輸送業界の常識ではないですからね。誰でも知っている方法やルートを使うのでなく、輸送やロジスティクスに伴うサービスも開発するものと考えています。そのサービスは当社でしか実現できないこともあるんですよ。」
最後にインターナショナルエクスプレスの特長、PRポイントを聞くと、スピードや小回りが利くというのは会社の規模から差別化として当然のことで、本当は「提案力」と書いておいてください。という返事が返ってきた。ロジスティクスの時代、スピードや確実性をもって物流企画を練るにはシステムやアウトソーシングを含めた構造提案が必須になるという。提案力のベースは個々のノウハウの集約。経験値の差が当社の魅力だと言う。